相続・遺言
2026年5月1日
更新: 2026年5月24日

戸籍謄本の取り方完全ガイド|広域交付制度・郵送・コンビニ・法定相続情報一覧図

戸籍謄本の取り方完全ガイド|広域交付制度・郵送・コンビニ・法定相続情報一覧図

戸籍謄本の取り方を完全解説。2024年3月開始の広域交付制度で最寄りの役所で全国の戸籍を一括取得可能に。窓口・郵送・コンビニ・オンラインの4方法、定額小為替の使い方、戸籍謄本/除籍謄本/改製原戸籍の3種類、相続で必要な出生から死亡までの戸籍収集、法定相続情報一覧図でA4 1枚に集約する方法まで網羅。

この記事のポイント

  • 2024年3月1日から「戸籍の広域交付制度」開始。最寄りの役所で全国の戸籍を一括請求可能に
  • 戸籍謄本(450円)・除籍謄本(750円)・改製原戸籍(750円)の3種類
  • 相続では出生から死亡までの戸籍を遡って収集する必要(5〜10通)
  • 郵送請求は2〜3週間、窓口・広域交付なら即日
  • 法定相続情報一覧図を作成すれば、戸籍の束を1枚に集約できる(無料)

戸籍謄本とは?

戸籍謄本(こせきとうほん)は、戸籍に記載されている全員分の情報を写した公的書類です。出生・婚姻・死亡・養子縁組などの身分事項が記録されており、相続手続きでは家族関係を証明する基礎書類として頻繁に使われます。

書類を確認するシーン
戸籍謄本は相続手続きで必須となる基礎書類です

戸籍謄本・抄本の違い

戸籍謄本(全部事項証明書)戸籍抄本(個人事項証明書)
記載範囲戸籍に記載された全員請求した1人のみ
用途相続・婚姻・パスポート等本人確認限定の手続き
料金450円450円

相続手続きでは必ず謄本(全部事項証明書)を請求します。

3種類の戸籍書類

① 戸籍謄本(450円)

現在生存している家族の戸籍。1人でも在籍者がいる場合に発行。

② 除籍謄本(750円)

在籍者が全員亡くなった、または転籍・婚姻で抜けた戸籍。被相続人の最後の戸籍はこれ。

③ 改製原戸籍(750円)

法改正で戸籍が新しい様式に作り変えられたとき、その前の戸籍。「はらこせき」「げんこせき」と読む。出生から遡るとほぼ必ず必要。

広域交付制度(2024年3月〜)|最大の革新

窓口で書類を確認するイメージ
2024年3月から始まった広域交付制度で戸籍取得が大幅に楽になりました

2024年3月1日から、戸籍法改正により「広域交付制度」がスタート。最寄りの市区町村役場で全国の戸籍を一括請求できるようになりました。

広域交付の対象

請求できるのは以下の人の戸籍

  • 本人
  • 配偶者
  • 父母・祖父母などの直系尊属
  • 子・孫などの直系卑属

兄弟姉妹・甥姪・叔父叔母は対象外。これらの戸籍は従来通り本籍地に郵送請求。

広域交付の利用方法

  1. 1
    本人確認書類を持参

    マイナンバーカード・運転免許証・パスポートなど顔写真付きの公的身分証。健康保険証は不可。

  2. 2
    最寄りの市区町村役場へ

    戸籍係の窓口で「広域交付で○○の戸籍をすべて」と伝える。

  3. 3
    役所がオンラインで他自治体に照会

    通常は即日〜数十分で全戸籍が揃う。

  4. 4
    料金を支払って受け取る

    通数 × 450円〜750円。

従来は本籍地ごとに郵送が必要
従来は被相続人の本籍地が複数の自治体にまたがる場合、各自治体に郵送請求が必要で収集だけで1〜2ヶ月かかっていました。広域交付で1日に短縮されています。

取得方法の3パターン

方法所要時間料金注意点
窓口(広域交付)即日定額本人・配偶者・直系のみ
窓口(本籍地)即日定額本籍地まで足を運ぶ必要
郵送2〜3週間定額+郵送料定額小為替が必要
コンビニ交付5〜10分200〜400円マイナンバーカード必須・現在の戸籍のみ
オンライン3〜7日定額+手数料マイナンバーカード必須・郵送受け取り

郵送請求の手順

広域交付対象外(兄弟姉妹など)や、対面に行きにくい場合は郵送請求。

▼ 郵送請求に必要なもの

  • ① 戸籍謄本等の請求書(自治体ホームページからダウンロード)
  • ② 本人確認書類のコピー(運転免許証・マイナンバーカード等)
  • 定額小為替(郵便局で購入。450円・750円分)
  • ④ 返信用封筒(切手貼付・自分の住所記入)
  • ⑤ 委任状(代理請求の場合)

定額小為替の注意点

戸籍取得には定額小為替(ていがくこがわせ)が広く使われます。郵便局窓口で購入し、1枚の額面に対して100円の手数料がかかります。450円の戸籍謄本を取得するなら、450円の小為替+手数料100円=550円のコスト。

相続で必要な戸籍|出生から死亡まで

家系図のイメージ
相続では出生から死亡まで全戸籍が必要。10通近くになることも

相続手続きでは、被相続人(亡くなった人)の出生から死亡までの戸籍を遡って収集します。これは「他に相続人(隠し子・前妻の子)がいないか」を確認するためです。

典型的な戸籍の流れ(昭和20年生まれの男性が令和7年に死亡)

  1. 令和7年:死亡 → 最後の戸籍(除籍謄本)
  2. 平成6年戸籍法改正:改製原戸籍(コンピュータ化前)
  3. 昭和22年戸籍法改正:改製原戸籍(家督制度廃止)
  4. 結婚時:婚姻後の戸籍(新戸籍)
  5. 結婚前:父の戸籍に在籍(戸籍謄本)
  6. 出生時:出生時の戸籍(同上)

合計5〜10通になることが多い。被相続人の本籍が転々としていればさらに増える。

法定相続情報一覧図|戸籍の束を1枚に集約

相続手続きで戸籍を金融機関・法務局・税務署に何度も出すのは大変。そこで2017年に始まったのが「法定相続情報証明制度」です。

法定相続情報一覧図のメリット

  • 戸籍の束(10通以上)をA4 1枚に集約
  • 金融機関・法務局・税務署で戸籍の代わりに使える
  • 必要な部数を無料で発行(5枚でも10枚でも)
  • 5年間は再交付可能

取得手順

  1. 1
    必要書類を集める

    被相続人の出生〜死亡の戸籍、相続人全員の戸籍、住民票除票、申出人の運転免許証コピー。

  2. 2
    法定相続情報一覧図を作成

    法務局のホームページにテンプレあり。家系図のように記載。

  3. 3
    申出書とともに法務局へ提出

    被相続人の本籍地・最後の住所地・申出人の住所地、いずれかの法務局で申請可。

  4. 4
    1〜2週間で証明書を受領

    必要部数を申請。後日も再交付可(5年間)。

よくあるトラブル

トラブル①:手書き戸籍が読めない
戦前の戸籍は毛筆の手書きで、達筆ゆえに判読困難。役所で「読み下し版」をリクエストすると親切に対応してくれることも。
トラブル②:転籍が多くて遡れない
本籍地の転籍が10回以上ある場合、たどるのに時間がかかる。司法書士に依頼すれば代行可(5〜10万円)。
トラブル③:広域交付の対象外
兄弟姉妹・甥姪・叔父叔母の戸籍は広域交付できない。本籍地に郵送請求が必要。
トラブル④:定額小為替の額面ミス
必要金額を超えたり不足したりすると差し戻し。事前に各自治体の料金を確認。

まとめ|広域交付+法定相続情報一覧図でラクに

戸籍取得は2024年の広域交付制度開始で劇的に楽になりました。さらに法定相続情報一覧図と組み合わせれば、10通以上の戸籍を1枚に集約でき、相続手続きが大幅にスピードアップします。

ゆいぽけのエンディングノートでは、本籍地・過去の本籍履歴・家族構成を整理して残せます。残された家族が戸籍収集で困らないための重要な情報です。相続手続きの流れ遺産分割協議書の書き方相続登記義務化もあわせて確認してください。

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