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2026年4月18日
更新: 2026年5月24日

老後の住まい選び完全ガイド|老人ホーム・サ高住・特養の違いと費用を徹底比較

老後の住まい選び完全ガイド|老人ホーム・サ高住・特養の違いと費用を徹底比較

老後の住まいの選択肢を徹底比較。特養・有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)・グループホームの費用・入居条件・特徴の違いをわかりやすく解説します。

「老後はどこで暮らすか」は、終活の中でも特に重要かつ早めに考えておくべき選択です。自宅介護か施設入所か、どの施設を選ぶかによって費用・生活の質・家族の負担が大きく変わります。しかも特別養護老人ホームは入居待ちが数ヶ月〜数年かかることもあり、「必要になってから探す」では手遅れになるケースが少なくありません。この記事では、代表的な老後の住まいの種類・費用・入居条件・選び方を網羅的に解説します。

老後の住まいの種類と概要

施設の種類運営月額費用目安入居条件の目安介護対応
特別養護老人ホーム(特養)公的5〜15万円要介護3以上24時間常駐
介護老人保健施設(老健)公的8〜15万円要介護1以上(在宅復帰が目標)24時間常駐
介護医療院公的8〜18万円医療ニーズが高い要介護者医療・介護一体型
有料老人ホーム(介護付)民間15〜40万円施設による(軽度〜重度まで対応多い)24時間常駐
有料老人ホーム(住宅型)民間10〜30万円施設による(自立〜要介護)外部介護事業所を利用
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)民間8〜25万円60歳以上・要介護度不問が多い外部介護事業所を利用
グループホーム民間・公的15〜30万円認知症と診断・要支援2以上少人数の専門ケア

特別養護老人ホーム(特養)

高齢者ケアのイメージ

特養は公的施設のため費用が低く、最も人気が高い施設です。介護保険の自己負担(1〜3割)に居住費・食費を加えた月額費用は5〜15万円程度。低所得者には「補足給付(負担限度額認定)」という軽減制度もあり、年金のみの方でも入居できる場合があります。

ただし全国的に待機者が多く、都市部では入居まで1〜3年かかることも珍しくありません。要介護3以上が基本的な入居条件です。

特養の費用は所得に応じて変わる
「補足給付(負担限度額認定)」制度を利用すると、住民税非課税世帯の方は居住費・食費が大幅に減額されます。市区町村に申請することで月額5〜8万円程度に抑えられるケースもあります。

介護老人保健施設(老健)

老健は、病院退院後の在宅復帰を目標にリハビリを提供する施設です。医師・看護師・理学療法士が常駐し、医療ケアが充実しています。ただし長期入所は想定されておらず、3〜6ヶ月をめどに在宅復帰または特養への移行が求められることが多いです。

有料老人ホーム(介護付き・住宅型)

有料老人ホームは民間企業が運営するため、サービスの質・設備・費用が施設によって大きく異なります。高級施設は入居一時金が数千万円に及ぶものも。事前の見学・比較が不可欠です。

介護付きと住宅型の違い

  • 介護付き:施設の介護スタッフが24時間対応。要介護度が上がっても同じ施設に住み続けられることが多い。介護費は月額定額制のため費用が読みやすい
  • 住宅型:生活支援サービス付きの高齢者向け住宅。介護が必要になったら外部の介護事業所と個別に契約して利用する。利用した分だけ費用がかかる従量制

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

サ高住は「見守り・生活相談サービス付きの賃貸住宅」です。一般の賃貸に近い形で、自立〜軽度の方が自立した生活を維持しながら、必要に応じてサービスを受けられます。

  • 入居条件が緩やか(要介護度不問・60歳以上が多い)
  • 賃貸契約なので退去・転居がしやすい
  • バリアフリー構造が義務付けられている
  • 重度の介護が必要になった場合は転居が必要なことがある
  • 費用は月8〜25万円程度(立地・設備によって大きく異なる)

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)

グループホームは認知症の方専用の小規模な共同生活施設です。5〜9人の少人数で家庭的な環境の中で生活し、認知症ケアの専門スタッフが24時間対応します。大規模施設より落ち着いた環境を好む方、認知症ケアに特化したサポートを求める方に向いています。入居条件は認知症の診断と要支援2以上です。

施設を選ぶ5つのチェックポイント

🏠 入居前に必ず確認すること

  • 費用の全体像:月額費用に加え、入居一時金・医療費・オムツ代・レクリエーション費などの追加費用を確認。「月額○万円〜」の最低額だけ見て判断しない
  • 介護体制・夜間の対応:夜間のスタッフ配置人数、医療機関との連携体制、看取りに対応しているかどうか
  • 退去条件:認知症が進行した場合・医療ニーズが高まった場合に退去を求められるかどうか
  • 実際の見学・体験入居:必ず見学し、食事の味・スタッフの態度・居住者の表情・においなどを五感で確認する
  • 立地・アクセス:家族が無理なく面会に通えるかどうか(遠すぎると面会頻度が下がる)

費用以外で見るべきポイント

確認項目良い施設のサイン注意すべきサイン
スタッフの対応入居者に笑顔で接しているぶっきらぼう・忙しそうで余裕がない
施設の清潔感においが少なく整理整頓されている廊下に物が散乱・不快なにおい
入居者の様子活動的・楽しそうにしている無表情・部屋に閉じこもりがち
情報開示費用・サービス内容を明確に説明できる料金体系が不透明・質問を曖昧にする

いつから探し始めるべきか?

特養は早めに申し込みを
特養は待機期間が長いため、要介護3になったら症状が軽いうちから複数施設に申し込みをしておくことを強くおすすめします。急に入院・退院を余儀なくされた場合、希望の施設に空きがなく、やむを得ず希望外の施設に入居せざるを得ないケースが多く見られます。

介護保険を使った在宅介護という選択肢

施設入所だけが老後の選択肢ではありません。在宅介護も、介護保険サービスをうまく活用することで十分に可能です。まず「施設か在宅か」を考える前に、在宅でどこまでカバーできるかを把握しましょう。

サービス種別内容費用の目安(自己負担1割)
訪問介護(ホームヘルパー)自宅で食事・入浴・排泄介助1回200〜500円程度
訪問看護看護師が自宅に来て医療的ケア1回500〜1,000円程度
デイサービス(通所介護)施設に通い食事・入浴・リハビリ1回600〜1,000円程度
ショートステイ(短期入所)短期間(数日〜数週間)施設に宿泊1日1,000〜2,000円程度
福祉用具レンタル車いす・介護ベッド・手すりなど月300〜2,000円程度/品
在宅介護の限界とサイン
在宅介護が限界に来るサインは、①介護者(家族)が睡眠不足・体調不良になる、②本人の夜間の徘徊・転倒が頻発する、③医療的ケア(胃ろう・吸引など)が必要になる、などです。このサインが出たら早めに施設入所を検討しましょう。

特養の申し込み方法と優先度の仕組み

特別養護老人ホームへの入居は、入居したい施設に直接申し込みます。ただし複数施設への同時申し込みが可能なので、できるだけ多くの施設に申し込むことが得策です。

  • ① 介護認定を受ける(要介護3以上が基本条件) 市区町村に申請し、認定調査を受ける。結果が出るまで約1ヶ月
  • ② 希望する特養をリストアップ 地域包括支援センターや市区町村の窓口で情報収集。複数施設に申し込む
  • ③ 申込書を施設に提出 各施設の所定の申込書に記入・提出(郵送可の施設も多い)
  • ④ 入居待ち(順番待ちリストに登録) 施設側が優先度を評価して順番を決める。待機中も定期的に状況を連絡する
  • ⑤ 空きが出たら入居説明・契約 施設見学・重要事項説明を受けて、問題なければ契約締結

優先度は単純な申し込み順ではなく、「要介護度・医療ニーズの高さ・自宅での生活困難度・独居かどうか」などを総合評価して施設が決定します。

地域によって費用は大きく異なる

老後の住まいの費用は、地域によって大きく変わります。都市部(東京・大阪など)は施設数が少なく競争率が高いため、費用が高い傾向があります。

地域特養(月額目安)有料老人ホーム(月額目安)
東京23区10〜18万円20〜50万円以上
地方都市(政令市)7〜12万円15〜30万円
地方(農村部)5〜10万円10〜20万円

老後資金の準備:施設入居を見据えた貯蓄目安

老後の住まい・介護にかかる費用を把握した上で、逆算して老後資金を準備することが重要です。

老後資金の試算(参考)

  • 在宅介護の場合:月5〜15万円程度(介護保険自己負担+日常生活費)
  • 特養入居の場合:月5〜15万円程度(年金収入でほぼカバーできることも)
  • 有料老人ホーム入居の場合:月15〜40万円(入居一時金別途0〜数千万円)
  • 認知症・要介護状態が10〜15年続く想定で長期計画を立てる
  • 配偶者の介護も重なる「ダブルケア」を想定した資金計画が重要

老後の住まいに関する希望をエンディングノートに記録する

「どこで・どんなふうに老後を過ごしたいか」という希望は、意思表示できる今のうちにエンディングノートに書き残しておくことが重要です。

  • 在宅介護か施設入所か、どちらを希望するか
  • 施設入所の場合、希望する施設の種類・地域・費用の上限
  • 特養への申し込みを事前にしておくかどうか(家族への指示)
  • 認知症になった場合の対応方針(施設入所の判断基準)
  • 介護に関する費用のために準備している資産情報
今できる準備
まず地域包括支援センター(市区町村の高齢者相談窓口)に問い合わせて、地域の施設情報と費用感を把握しましょう。本人・家族の希望(費用の上限・立地・求めるサービス・認知症対応の必要性)をエンディングノートにまとめておくと、いざというときの判断が格段にスムーズになります。
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